U-17W杯はサッカー選手として通過点でしかない。吉武監督の目指すサッカーとは?

ベネズエラに3-1、チュニジアに2-1で勝って3連勝で1位突破を決めた96ジャパン。
そんな96ジャパンを率いる吉武監督のサッカーを分析する。

「10年後にできるようになっているかどうか」

吉武監督がインタビューで何度も口にする言葉である。
ベネズエラ戦後のシュート練習の時、こういう質問があった。

「今更シュート練習をしてすぐに決定力が身に付くと思うのか?」

吉武監督は4つの隅を狙うように指示をする。これは、今は決まらなくても年を重ねるごとに確率を上げていって10年後にその成果が出ればいいという方針である。つまり、大会期間中にも関わらず目の前の目標に流されず将来を見越したトレーニングをやっている証拠である。

10年後を見越した戦術眼や判断力を磨くのは必須項目だ。
システムは4-1-2-3で、ボランチの底にアンカーを置くのと、CFの選手がフリーマンとなるいわゆる0トップ戦術である。

チュニジア戦では本職のDFを一人も使わずに、ベネズエラ戦では右のウイングトップで使っていた中野をCBで起用(本人は公式戦で初めて)されていたのは驚くしかなかった。
しかし、これは普段受け手の選手が出し手になることで出し手の気持ちや視野を経験することができる。これによりさらに選手としてスケールアップが期待される。

試合を見ていると分かると思うが、このチームは前に運んでもクロスを簡単に入れない。理由としては①身長が低い②クロスの質が悪い③中に選手がいないからである。
また、無理に縦パスで崩そうとせずに横パスやバックパスを多様してポゼッションしている時間が長い。

「相手の守備の薄いところを突け」

練習では無理に縦パスを入れようとすると、例えゲーム形式でも中断して理由を求められる。本当にそこが相手の守備が薄いのか、なぜそんなパスを出したのか意図を説明しなければならない。
常に考える癖を付けて相手の弱点を探り、判断力を養うトレーニングをし続けているのである。

「ポゼッションは80%を目指している」

また、ポゼッションを高める理由としては、守備の弱点をカバーするためである。日本は身長が低く、1v1にも強いとは言えない。そこを補うためにマイボールにしている時間を長くして、相手に攻撃される時間を短くする狙いがある。

登録している21名全員を起用し、3試合すべてフル出場した選手は0である。GKも毎試合異なる選手を起用した。短期間の大会では疲労の蓄積が懸念されるが、ローテーションさせることにより、各選手の負担を少なくし、多くの選手に出場機会を与えることで、成長してほしいという願いが込められている。
何よりもチームコンセプトが全員に浸透しており、UAEという地で90分間プレッシングサッカーが続けられるということがこのチームの魅力である。

次からは決勝トーナメント。ベスト4以上を期待せざるを得ない。
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